防火地域の対応について

防火地域における「1歩先」「3歩先」のポイント

防火地域で、「1歩先のつくりかた」「3歩先のつくりかた」を実践する場合、設計者が考慮すべきポイントを紹介します。

防火地域では防火地域に対応している窓や玄関ドアを使いましょう。現在、防火地域に対応する窓には「ＡＰＷ３３０防火窓」、玄関ドアには「防火ドアＧシリーズ ヴェナート Ｄ２仕様」といったトップランナー商品があります。それらを使用すると、表1のような性能に対応できます。
ここで紹介する仕様がめざす地域別UA値は、表2・3の通りです。

表1　防火地域にて「1歩先」「3歩先」相当のUA値※に対応する仕様
防火地域での「1歩先のつくりかた」相当
UA値 0.48 W/(㎡・K)		 防火地域での「3歩先のつくりかた」相当
UA値0.41 W/(㎡・K)
天井 高性能グラスウール16K 200mm
外壁 高性能グラスウール16K 100mm 高性能グラスウール16K 100mm＋押出法ポリスチレンフォーム保温板3種 30mm
床 押出法ポリスチレンフォーム保温板3種 90mm
土間床など 押出法ポリスチレンフォーム保温板3種 50mm
窓 ＡＰＷ３３０防火窓
Low-E複層ガラス　断熱タイプ ブルー　アルゴンガス入　アルミスペーサー
玄関ドア 防火ドアＧシリーズ ヴェナート Ｄ２仕様（2.33）
※UA値（外皮平均熱貫流率）：住宅内部から外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。
表2　防火地域での「1歩先」相当の仕様（図1）がめざす地域別UA値
地域区分 1 2 3 4 5 6 7 8
平成28年省エネルギー基準
（2020年に適合の義務化が予定されている基準）		 0.46 0.56 0.75 0.87 －
HEAT20※1が推奨する水準 G1※2 0.34 0.38 0.46 0.48 0.56 －
G2※2 0.28 0.34 0.46 －
防火地域において「1歩先のつくりかた」の仕様がめざす水準に適合する地域
表3　防火地域での「3歩先」相当の仕様（図1）がめざす地域別UA値
地域区分 1 2 3 4 5 6 7 8
平成28年省エネルギー基準
（2020年までに適合の義務化が予定されている基準）		 0.46 0.56 0.75 0.87 －
HEAT20が推奨する水準 G1 0.34 0.38 0.46 0.48 0.56 －
G2 0.28 0.34 0.46 －
防火地域において「3歩先のつくりかた」の仕様がめざす水準に適合する地域
※1　HEAT20：研究者、住宅・建材生産者団体の有志で構成された「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会（HEAT20）」。
※2　G１・G２： HEAT20が提示している、「エネルギー」「環境の質」「コスト」がバランスよく調和した住宅を目指すための推奨水準。→Ｇ1、Ｇ2とはどのような水準ですか？
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